サプリメントでは
スマドラ(スマートドラッグの略称)としても注目されている
メラトニンですが、体内時計と連動しているといわれており、夕方から夜間にかけてそのほとんどが分泌されています。
その分泌される量は体内時計が睡眠を取るであろう時間帯に調節してコントロールしているといわれておりそのことから別名、
睡眠ホルモンと呼ばれています。
良く名前も似ていることからセロトニンと勘違いをされている方がいらっしゃいますが、関係は深いものの、セロトニンはまた別の神経伝達物質です。
メラトニンは夕方から夜間に掛けて分泌されると紹介しましたが、このセロトニンは逆に朝から夕方近くに掛けて体内で生成されています。
ここではあまり詳しい紹介は控えますが、セロトニンはアドレナリンなどをはじめとした精神を興奮させる効果がある脳内物質の暴走を抑えるなどの働きが期待できます。『
昼のセロトニン、夜のメラトニン』と呼ばれているのはそのためです。
セロトニンはメラトニンの材料ともなるので、こちらも合わせて普段の生活のなかで意識して摂取することができるように心がけると良いでしょう。
他にも、天然ハーブでメラトニンとはまた異なった中枢神経への鎮静作用が期待できる
バレリアンエキスや、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB6、カルシウムやGABAなどとの相性も良いです。
しかし、ビタミンB6は脳を冴える・興奮させる・スッキリさせる効果を持つため、睡眠を目的としてメラトニンを摂取する場合は、このビタミンB6は同時に摂取しない方が良いかもしれません。
メラトニンは、睡眠ホルモンと称されるほかにも
奇跡のホルモンとも呼ばれています。
脳内の下部にある植物のトウモロコシ粒のような
松果体(ショウカタイ)から分泌されています。
体内での分泌は通常午前2~3時ごろがピークとなり、就寝中の免疫性を高める役割があることが解明されています。体内の自然薬と言われており、成人病を治癒したり、コレステロール値を下げ、生活習慣病などを予防する効果があると報告されています。
そもそも、このメラトニンはアメリカのアーロン・ラーナー博士によって、うつ病の治療を目的として研究していた最中に、うつ病患者への投与試験で睡眠効果があることが判明したことがきっかけとなり、睡眠薬として使用されたのが始まりとされています。
あまり知られていないこととして、
メラトニンは体内時計のコントロールを行ってくれるので、サプリメントなどで摂取する際は、就寝前に飲むことがおススメです。
そのため、時差ボケや、夜勤明けなどの特殊なケースを以外では昼間に摂取する必要はないといわれています。
対象 |
摂取する用量 使用するタイミング |
睡眠 |
0.2~10mg 就寝前に服用 |
時差ボケ |
1~10mg 昼夜問わず就寝する直前 |
老化防止 |
0.1~3mg 就寝前に服用 |
夜勤(交代勤務等) |
1~5mg 昼夜問わず就寝する直前 |
※掛かりつけの医者がいる場合、その主治医の指示に従ってください。
全ての生物がこのメラトニンは存在しており、その理由として考えられている理由としては、太陽光・放射線から身を守るためと考えられています。
このメラトニンの生成を促す物質は、ニコチンアミド(ビタミンB3)や、カルシウム、マグネシウムなどがあるといわれており、瞑想や黙想、十分な睡眠、日光浴でもメラトニンを分泌させる効果が高まるといわれています。
一方で、メラトニンの分泌を阻害する物質としてあげられるのが、カフェイン、煙草、アルコール、鎮静剤、睡眠薬、トランキライザー(精神安定剤)、抗うつ剤、ビタミンB12があげられており、こららは睡眠を考える時間の3~8時間以内には摂取しないことをおススメします。
また、加齢によっても減少傾向がみられるという報告がされており、思春期からは下降するといわれています。40~50歳を過ぎると急激に分泌量が減少するといわれています。
成人病とこのメラトニン分泌量との因果関係は明らかであるといわれており、免疫力が衰退することで、病になりやすくなるといわれています。
曇りでも効果は得ることはできるので、できるだけ早朝の光を目に入れることで昼間のメラトニンの分泌を抑えることで、寝る前のメラトニンの分泌を増やすことができるように心がけると良いでしょう。
メラトニンが多く含まれている食材は、オート麦・トウモロコシ・米・大根・生姜・トマト・バナナ・春菊・大麦などです。
イタリアの実験では、マリファナの喫煙でPGE2というプロスタグランジンの生成を促し、20分後にはメラトニンが活性され、2時間後にはなんと40倍も高めたという報告があります。
夜遅くの飲酒も同じくメラトニンを高める効果があるといった報告もありますが、アルコール中毒患者や、ヘビースモーカーの方はメラトニンの分泌量が少ないといった報告もされています。
睡眠障害の方におススメなのは、朝・昼食には高タンパク質を食し、炭水化物はメラトニンを生成する重要な栄養素なので、夕食には炭水化物を主体とする食生活を行うと1~2日で効果が現れたとの報告があります。
コリンは水溶性のビタミン様作用物質であるため、日本で定めてなられている摂取量を超えるような過剰摂取などによる副作用の心配はないとされてはいます。
しかし、1日に10g以上の摂取を継続的に続けた場合は、代謝時に発生する合成物の影響により、
魚のような体臭となる可能性があります。
出血性疾患である方は、摂取を避けると良いでしょう。
また、妊婦や授乳中の方に関しては大事をとり、摂取を避けるか掛かりつけ医に相談をすることをおすすめします。